天国への扉をたたく者たち

マイケル・アリアス

映画「ヘブンズ・ドア」で監督を務めたマイケル・アリアスはアメリカ合衆国、カリフォルニア州出身の映画監督です。19歳のときに、ジェームズ・キャメロン監督の「アビス」にカメラアシスタントとして参加したのをきっかけに、コーエン兄弟や、ポール・バーホベン、スパイク・リー、デヴィッド・クローネンバーグなどの有名映画監督の下でスペシャルエフェクトやコンピューターグラフィックス制作に携わって来ました。2002年にはアニメ「アニマトリックス」の製作を担当し、2006年には日本のアニメ映画「鉄コン筋クリート」で監督デビューを果たしました。

映画好きの方必見!

プロフィール

1968年2月2日生まれ。1980年代後半から、コンピュータグラフィックスを使った製作スタッフとして活躍し始め、ロサンジェルスにあるドリーム・クエスト・イメージ社に在籍していました。1989年にジェームズ・キャメロン監督の「アビス」に、翌1990年にポール・バーホーベン監督の「トータル・リコール」にカメラアシスタントとして参加しました。1991年に日本に渡るとIMAGICAの特撮映像部に入社し、その後ゲームクリエイターの水口哲也の誘いを受け、大手ゲーム会社セガに移籍します。同社で1993年のSIGGRAPHエレクトロニック・シアターに出展された「メガロポリス・トーキョー・シティー・バトル」の共同監督を務めました。その後、ニューヨークに移り、シジジー・デジタル・シネマを設立し、1993年「エムバタフライ」(デヴィッド・クローネンバーグ監督)、1993年「クルックリン」(スパイク・リー監督)、1994年「未来は今」(ジョエル&イーサン・コーエン監督)、1994年「プレタ・ポルタ」(ロバート・アルトマン監督)などのコンピュータグラフィックスを担当し、数々の賞を受賞しています。その後、製作の現場を離れ、ソフトウェア会社のソフト依マージに入社し、レンダリングやアニメーション・ソフトウェアの開発を担当しました。このとき開発したソフトウェア「トゥーンレンダリング」で特許を取得しています。トゥーンレンダリングは、手書きアニメーションをコンピュータグラフィックスと融合させることに特化したソフトウェアで、宮崎駿監督の「もののけ姫」で始めて使用されました。1998年には株式会社セガと株式会社シンクが共同で設立したCGアニメーションスタジオの株式会社トリロジーにCG監督として参加します。2002年にはウォシャウスキー監督の指名を受けて映画「マトリックス」のアニメ版「アニマトリックス」の製作を務めました。2006年には松本大洋原作の日本のアニメ映画「鉄コン筋クリート」で初監督を務めました。原作について本人は、1995年頃再来日した際に、日本人の友人に紹介されて呼んでいて、感涙するほどのショックを受けたと述べています。その後「ヘブンズ・ドア」で実写映画初監督を務め、2009年にはオムニバス作品「上野樹里と5つの鞄」で短編映画の監督を務めるなど、活躍の場を広げています。

監督作品

  • 2006年:「鉄コン筋クリート」
  • 2007年:短編アニメ・オムニバス「アニ・クリ15」第14話「おっかけっこ」
  • 2009年:「ヘブンズ・ドア」
  • 2010年:チームドラゴンfromAKB48「心の羽根」音楽PV
  • 2012年:joy「アイオライト」音楽PV

スタッフとして参加した作品

  • 1989年:「アビス」(撮影助手)
  • 1989年:「シャドー・メーカーズ」(撮影助手)
  • 1990年:「トータル・リコール」(撮影助手)
  • 1991年:アトラクション「バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド」(撮影助手、ライド・アニメーター)
  • 1993年:「M・バタフライ」(タイトル・デザイン、CG制作)
  • 1994年:「ショート・カッツ」(タイトル・デザイン、CG制作)
  • 1994年:「未来は今」(タイトル・デザイン、CG制作)
  • 1994年:「クルックリン」(タイトル・デザイン、CG制作)
  • 1995年:「クロッカーズ」(タイトル・デザイン、CG制作)
  • 1997年:「もののけ姫」(CGソフト開発)
  • 1998年:「プリンス・オブ・エジプト」(CGソフト開発)
  • 1999年:パイロット・フィルム「鉄コン筋クリート・パイロット版」(CG監督、CGソフト開発)
  • 2003年:短編アニメ・オムニバス「アニマトリックス」(メイン・プロデューサー、ポスプロ統括)

鉄コン筋クリートについて

松本大洋の出世作で代表作の一つでもある「鉄コン筋クリート」。このタイトルは作者である松本さんが子供の頃「鉄筋コンクリート」をどうしても「鉄コン筋クリート」と言ってしまっていたというエピソードに由来するそうです。

あらすじ

義理人情とヤクザの町・宝町。そこに住む少年・クロとシロは「ネコ」と呼ばれ。その驚異的な身体能力で街中を飛び回り、スリや強盗を生業にして暮らしていた。そんなある日、町に開発と称してヤクザが乗り込んでくる。彼らは謎の3人組を従えた「蛇」という男を雇い、町を変えてゆく。更に、実態不明の“子供の城”建設プロジェクトが立ち上がり、町は不穏な空気に包まれてゆく…。

キャスト

  • クロ、イタチ…二宮和也
  • シロ…蒼井優
  • 木村…伊勢谷友介
  • 沢田…宮藤官九郎
  • ネズミ…田中泯
  • じっちゃ…納谷六朗
  • 藤村…西村知道
  • 組長…麦人
  • チョコラ…大森南朋
  • バニラ…岡田義徳
  • 蛇…本木雅弘

受賞歴

  • ARTFORUM誌(MoMA)2006年度最優秀作品「Best Film」選出(日本映画史上初)
  • 2006年度毎日映画コンクール大藤信郎賞
  • 第31回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞
  • 第26回国際アニメーション映画祭Anima2008 長編アニメーション部門グランプリ
  • 第40回シッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門特別賞
  • 2007年モントリオール・ファンタジア映画祭 最優秀アニメーション賞
  • 2007年ドーヴィル・アジア映画祭 Panorama Selection
  • 2008年ボローニャフューチャーフィルムフェスティバル ランシアプラチナ大賞 審査員特別賞
  • 第7回日本映画テレビ技術協会映像技術賞、アニメ・劇映画部門
長瀬が好きすぎて生きるのが楽しい!

感想

「鉄コン筋クリート」いいですよ!暴力と死の大人向けアニメです。声優が芸能人ばっかりでちょっと…という方、私も最初はそう思っていました。でも蒼井優ちゃんがすごいです。全然違和感なく、というかもうシロは彼女以外には務まらないんじゃないかと思います。熱演です。「クロにないネジ、シロが持ってる!」は何回聞いても涙が出てきます。二宮くんも頑張っていますよ!木村を襲いに行くシーンとかいいですね。台詞はほとんど無いんですが、叫び声とか笑い声とかに狂気をみてとれます。もちろん映像も綺麗です。松本大洋の宝町が完全に再現されています。改めてキャストを見てみると「ヘブンズ・ドア」の出演者が多いですね。二宮くんもちょい役で出てたし。映画はこういうつながりが見えるから面白いですよね。マイケル・アリアス監督は最近は実写映画に重きをおいているんでしょうか。また鉄コンみたいなアニメ作ってほしいなぁ。それから画を切り取る技術が抜群に上手いので、ぜひ写真集を出して欲しいです。カメラアシスタントやCGクリエイターとしても活躍していますから、やはり絵心というかセンスがあるのでしょうね。羨ましい限りです。